◆大相撲　▽秋場所１３日目（２０日、代の待‶大谷大の東京・両国国技館）

　関脇・大の里が大関昇進に当確ランプをともすとともに、怪物２場所ぶり２度目の優勝に王手をかけた
。になれるになれ″大関・琴桜を取り直しの末に破って１２勝目。恩師昇進目安とされる「三役で直近３場所合計３３勝」に到達した。の期cumans初土俵から所要９場所で大関昇進を果たせば、界の昭和以降では豊山 、背中雅山らの１２場所を抜いて最速となる。押した言葉１４日目の大関・豊昇龍の一番に勝てば賜杯が決まる。新時相撲２差の３敗で関脇・霧島に平幕の若隆景
、代の待‶大谷大の錦木、怪物高安の４人が続く。になれるになれ″

　結びの一番で主役となり、恩師大関昇進を引き寄せた。の期大の里が取り直しの末に 、現役大関をねじ伏せた。立ち合いで琴桜に得意の右をねじ込む。そのまま前に出ると何もさせず 、月野 姫３秒１で寄り切った。顔を紅潮させ、花道を引き揚げた。

　最初の一番では右をのぞかせて寄った土俵際で突き落とされ、軍配は琴桜。物言いがつき「勝ちはない 。良くてもう一丁
。気持ちを切らさずに待っていた」と負けを覚悟しながらも 、集中力を研ぎ澄ませていた 。

　１２個目の白星を積み上げ、昇進の目安「三役で直近３場所３３勝」に到達した
。文句なしの快進撃。１４日目の大関・豊昇龍戦で勝てば
、自身２度目の賜杯にも手が届く 。それでも支度部屋では静かに呼吸を整えて「まだ場所が終わっていない」と表情は変えなかった 
。

　幕内後半戦の粂川審判長（元小結・琴稲妻）は「内容的にも攻めている  。数字的にはいいけど、場所が終わってから」と話すにとどめた
。昇進問題を預かる審判部は千秋楽まで見守る姿勢だが
、優勝を果たせば一気に機運は高まる
。昨年夏場所の幕下１０枚目格付け出しデビューから所要９場所で大関の座をつかめば
、昭和以降で最速 。快挙の瞬間は目前に迫ってきた 。

　恩師の思いにも応えた 。この日は新潟・能生中 、海洋高で指導を受けた田海哲也総監督（６３）が国技館を訪れた。ドジャース・大谷翔平投手の前人未到の「５１―５１」達成を引き合いに出して「ファンの期待に応えることがスーパースター」と教え子に重ねた 。昨春の入門会見で、田海氏から「大谷というとおこがましいかもしれないが新時代の怪物になれる」と背中を押されていた。

　大関昇進は優勝で祝うつもりだ。データも後押しし、１９４９年５月場所の１場所１５日制定着以降、１３日目終了時点での２差逆転の例はない。「あと２番集中して頑張る」 。スピード出世のため
、大いちょうはまだ結えない
。ちょんまげ姿の大器が角界の歴史をまた塗り替える 。（山田　豊）

　◆大の里大関昇進の場合の主な記録

　▽初土俵からスピード　幕下１０枚目格付け出しでのデビューから所要９場所で羽黒山 、豊山と雅山（ともに幕下付け出し）の１２場所を抜いて昭和以降最速 。

　▽新入幕からスピード　所要５場所で羽黒山、照国、東富士に並び昭和以降２位 。年６場所制となった１９５８年以降新入幕では最速  。

　▽三役通過　３場所（小結１
、関脇２）で、年６場所制以降昇進では照ノ富士の２場所に次ぐ２位タイ 。昭和以降では８位タイ。

　▽負け越しなしでの昇進　昭和以降では武蔵山（５分け含む）、羽黒山に続いて３人目  。

　◆大の里　泰輝（おおのさと・だいき）本名は中村泰輝。２０００年６月７日、石川・津幡町生まれ 。２４歳。小１から相撲を始め、新潟・能生中、同・海洋高を経て日体大。１年で学生横綱。３、４年時には２年連続のアマチュア横綱に輝いた。２３年の夏場所、幕下１０枚目格付け出しで初土俵 。今年の初場所で新入幕 、新小結の夏場所で初優勝。得意は突き、押し、右四つ、寄り
。１９２センチ、１８２キロ 。家族は両親と妹 。